Libretto L1の分解手順

この手順は、私が個人的に分解した「経験」を元に勝手に記録したものです。製造元の東芝は一切関係ありません。したがって、正しい手順である保証はなく、貴方が分解に失敗してリブを壊してしまっても誰にも文句は言えません。もちろん私も知りません。それでもやると言う方には、参考になるでしょう。

私が分解したのは2001/6/30に購入したものです。ロットが違うと内部の構造が違うかもしれませんのでご注意。ちなみに、私は分解狂ではありません。不慮の事故でブートセクタを破壊してしまい、CD-ROMドライブを買う金がなかったので仕方なくデスクトップにHDDを接続してリカバリしたのです...(--;

くどいようですが、自分で分解すると以後メーカー保証は受けられません。もちろん、失敗して壊してしまっても私を含めて誰も助けてくれません。このページを見ているような貴方には、言うまでもないとは思いますがね:-)

1.石鹸で手を洗う

手垢や油が金属部分に付くと腐食の原因になります。第一見た目が美しくありません。汗ばんでるそこの貴方、まずは手を洗いましょう。夏場にはクーラーの効いた部屋でリラックスしてやるのが吉です。子供やペットは寝かしつけるか外に追い出す事。作業中に騒がれたら目も当てられません。

作業直前には、ハサミでも何でもよいので、金属に触って手に残った静電気を逃がしてあげましょう。機械物をいじるときの基本です。あと、広い作業場。テーブルの上は片付けて、広い空間を確保しておいたほうが作業がやりやすくなります。

2.ネジじを入れる小箱とドライバを準備

何でもよいので、外したネジを入れておく箱を準備します。小皿なんかでもOK。そうしないと、ネジは転がって行方不明になります。テーブルが傾いていなくても必ず転がりますよ~(ニヤリ)。ドライバは、プラスとマイナスの小型のものが必要です。メガネ用のものでは小さすぎますが、コンビニで売ってるドライバセットならOK。プラスはネジ回し用、マイナスはフラットケーブルを外す時などに必要です。

3.ACアダプタとバッテリを外す

基本です。貴方が感電するからではなく、リブレットをショートさせたら一巻の終わりだからです。余程でないかぎり貴方が感電死することはないはずです。100Vまでなら意外と平気なことは身をもって証明済みです。ま、誰もが死なないという保証はどこにもありませんが:-p

4.裏側のネジを外す

ケースを止めているネジが6本あります。長さが3種類あるので注意。「B4」とか「B8」とか記述がありますが、この数字がネジの長さに比例しています。閉めるときに確認しましょう。 この段階ではケースは外れないので無理にこじ開けないように。

5.キーボードを外す

ここからはいよいよ危険地帯。キーボード上部に、横長のカバーがあります。右か左の隙間にマイナスドライバを差し込んで上に持ち上げると簡単に外れます。チープな作りですが、値段相応といったところですかね。横長のカバーが外れたら、キーボードを奥側から「ゆっくり」持ち上げます。

キーボードは、2本のフラットケーブルで本体と繋がっています。細い方は簡単に抜けます。(これ、元に戻すのが少し大変なんですがね。)太いほうは間違っても力で引き抜かないように。コネクタの左右を、マイナスドライバで奥側(ケーブルの側)にゆっくり押すと、コネクタが緩みます。緩めてから静かにフラットケーブルを引き抜きます。

ケーブルが外れたら、踏みつけないように安全な場所に置きましょう。ちなみに、キーボードの裏側をべたべた触ると指紋がたくさん付いてまったく不愉快になります(--;

6.液晶とケースを外す

キーボードを外すと、右端と左下隅に少し太いネジが一本ずつあるのが判ります。まずはこのネジを外しましょう。このネジは、この後に外すHDDを止めてあるネジと間違えやすいので、区別できるように別々に置いておきます。

次に、本体と液晶部分を繋ぐフラットケーブルを抜きます。左上にある大きい白のコネクタに繋がっているのがソレです。さらに、ポインティングデバイスのボタン部分と本体を繋ぐフラットケーブルも抜きます。これは、下側の少し左寄りにある黒いコネクタです。外すときのコツは、キーボードのフラットケーブルといっしょです。

いよいよ、ケースを外しましょう。ケースの上半分(黒い部分)と液晶部分は一体となっています。液晶の付け根あたりを持って、上半分の黒い部分を奥から手前に向かって持ち上げます。手前側と右側に「ツメ」があるので、手前側から持ち上げてもうまく外れません。やわなプラスチックなので、慌てて力をいれて割ってしまわないように注意。

うまく外れたら、これも踏まないように安全な場所におきましょう。液晶は高いですよ;-)

7.HDDを外す

左側にALiのチップとS3のビデオチップ、右側にはHDDが見えますね?CPUは裏側に隠れているようです。クルーソーを生で拝むなんてなかなかない機会なので残念。それにしても、右上の部分など結構隙間があります。小型化を追求したコンセプトでないのがこのあたりからも判ります。

では、いよいよHDDを取り外しましょう。まず、HDDの上にかかっているUSB端子へ繋がるフラットケーブルを抜きます。コツは今までと同じです。このヶーブルは白いテープでHDDに固定されているので、HDDに張り付いている部分だけを剥がします。どうせ後で元に戻すので、ケーブルからテープを剥ぎ取る必要はありません。無理にテープを剥がしてケーブルを傷つけても不幸です。

HDDはフレームに固定され、フレームは右側を2本のネジで止められています。モデム端子に繋がるコード(赤と黒の細いコード)を傷つけないようにネジを外します。ネジを外したら、HDDをフレームごと本体の右側に向かって、ゆっくり力をこめて引き抜きます。

勢いあまってモデムやUSBのコネクタにHDDを強く当ててしまわないように。私は力を入れすぎて「ガチッ」とぶつけてしまい、冷や汗をかきました(--;。外したHDDは、交換するなり煮るなり焼くなり好きにしましょう。CPUを見たい気もしますが、これ以上分解しても危険度が高く意味もないのでここでおしまいです。

8.組み立て

すべて逆の手順で行えば問題ありません。フラットケーブルは、奥まで差し込んでからコネクタの左右を押し込んで固定します。差し込むときにケーブルを割ってしまわないように。とにかく力の入れすぎはろくな事になりません。先ほども言いましたが、HDD固定用のネジと、ケース固定用のネジは間違わないように。

キーボードの細いほうのフラットケーブルを元に戻すには、ほかのケーブルと違って少しテクニック(?)が必要です。ケーブルをコネクタに挟み込んだままキーボードを手前から倒し固定する必要があるのです。ま、目視すれば構造は一目瞭然ですので、あせらず落ち着いて何度か試せば必ずうまくいきます。

9.動作確認

最後に本体裏の6本のネジを止めておしまい。これも長さが3種類あるので間違わないように。無理に長いネジをねじ込むと不幸なことになりそうです。再分解が楽なようにネジを止めを後回しにして動作確認をしてもかまいませんが、忘れてネジ止めしないまま持ち歩いたなんて事のないように:-p

組み立てがすべて終わったら、バッテリかACアダプタを挿して電源を入れましょう。壊れていなければ良いですねぇ(笑)。電源が入らない場合は、すぐにACアダプタとバッテリを外して再度分解、確認します。
おっと、その前に。ACアダプタはコンセントに刺さっていますか?(笑)

無事にOSが起動したら、ポインティングデバイスやUSB端子の動作を確認しましょう。動かない原因は大抵フラットケーブルの接続が不完全なのが原因です。逆にそれ以外の原因だったらお手上げです。慌てず電源を落としてキーボードを外し、不具合のある個所を確認しましょう。キーボードを外すだけなら、本体裏の6の本ネジは外さなくてもOKです。

10.不幸な貴方へ

なに?壊れたみたい?ご愁傷様でございます。ノートPCを壊してしまったら、自分で修理することは諦めて修理に出しましょう。素人が半田ごてを持って修理できるような代物ではありませんし、デスクトップのようにパーツ交換も不可です。お店で素直に分解した事を告げるか、黙って修理に出してしまうかは貴方次第ということで:-p